新型コロナウイルスの感染拡大騒動で、発生源と言われている中国は一段落つきそうな様子ですが、今はアジアを飛び越してヨーロッパ全域に拡がっています。
以前、コロナの感染者数の国別動向をアニメ化したグラフを紹介しました。
ツイッターにも、同じようなアニメグラフがありました。
欧州英米韓日本
ヨーロッパ諸国イギリス
イタリア・スペイン・ドイツ・フランス
イラン・アメリカ等世界地域別中国国外
新型コロナウイルス感染者数拡大グラフEurope Italy Spain Germany France Iran etc.
COVID-19 Confirmed Cases outside of Mainland
Source:WHO 3.14pic.twitter.com/jacUchxPnv— coronavirus COVID-19 UK US UN China Korea Japan (@news340202) March 15, 2020
スイスでの新型コロナ騒動
以前スイスに2年ほど住んでいたことがあるので、仲の良い友人の1人にスイス人がいまして、今は中国人と結婚し中国に住んでいます。
コロナ騒動が始まった2月初旬に、その友人は家族で中国を脱出しスイスに避難しました。
友人は、「目に見えないので、余計恐ろしさを感じる。少しでも早く中国から脱出しなければ…」と思い、急いで中国を離れたということです。
その後、中国政府は隔離政策などあらゆる手段を敢行し、次第に感染のスピードが収まってきています。
先週から今週にかけて、「What’s up app」を使って何度かこの友人に連絡してみました。
「中国を脱出して、当初はホッとしていたのだが、今や震源地はヨーロッパに移動しており、イタリアがとんでもないことになっている。
そして、スイスにも感染が拡がってきており、今はスイスにいることのほうが怖い。」
と、友人はこのように言っています
3月20日現在、スイスでの感染者数は「4,898人」、前日からは1日で676人も増えており、亡くなった人も43人になっています。
スイスで「非常事態宣言」が発令
3月16日には、スイスで「非常事態宣言」が発令されたようです。
【16日更新】スイスの新型コロナウイルスの最新情報です。
スイス連邦政府は現地時間の16日夕会見し、生活必需サービスを除く店舗、レストラン、バー、スポーツ施設、映画館、文化施設を全土で営業停止とし、隣国との陸路国境も大幅に制限すると発表しました。#COVID19 https://t.co/ABnUXrlpPa
— swissinfo.ch (@swissinfo_jp) March 16, 2020
食料品店及び薬局を除く全ての店舗が、4月19日まで営業停止になったそうです。
例えば、レストラン、バー、図書館や美術館を含む娯楽施設(コンサートホール、劇場、スポーツセンター、スキー場、他)などが、全て営業を停止のようです。することになったそうです。
銀行やガソリンスタンド、公共機関などは、営業を続けるそうです。
この「非常事態宣言」ですが、イタリアのように外出禁止ではなく、日本同様にあくまでも自粛のようです。
スイスと他の国との国境は、ほぼ陸路(一部は湖)で隔てているため、陸路の国境管理も厳しくなっているようです。
スイスは永久中立国なので、自分の国は自分の軍が守るということで、徴兵が義務付けられています。
そして、今回のコロナ騒動のための治安支援などで、8,000人ほどの兵隊さんが招集されたそうです。
スイス軍、大戦後初の大規模動員とは 新型コロナ https://t.co/PjR8pPoDwZ #コロナウイルス #コロナウィルス これが現実。
— タケシ (@06_take_06) March 20, 2020
まさかスイスでも同じ状況になるとは思ってもいなかったため、友人もかなり焦っていました。
中国のコロナ騒ぎが一段落したら中国に戻る予定だったそうですが、暫くは身動きがとれないと嘆いていました。
スイスでもパニックで商品が品切れ
スイスの友人に、「日本ではマスクなどが無くなったけど、スイスではどう?」と聞いてみました。
スイスの人は、普段マスクなどしません。
普段の生活でマスクをしているのは日本人だけで、冬場に海外旅行から日本に帰ってきてマスク姿の人を見ると「あ~日本だ!」と実感します。
そのマスクなどしないスイスでも、マスクはあっという間に市場から消えたようです。
友人によると、マスクの在庫は全て病院に優先的に配布されているようで、市場には全く出てこないそうです。
それと、アルコールタイプのハンド用消毒液も全てお店から無くなったそうです。
近所のスーパー来たら、トイペもティッシュも売り切れやでw 賢いスイス人はどこ行った?wwww pic.twitter.com/LdI5EWlChm
— wandrome (@wndrm4478) March 14, 2020
スイス政府の会見の後、買い出しに行ったら、近所の図書館はDVDを大量に借りる人たちで劇混み。
スーパーはトイレットペーパーの棚が見事にスッカラカン。昨日までは普通にあったのに。
人類は有事になるとケツがそんなに気になるのか。#COVID19
— Kaoru_UDA@スイス在住記者 (@SHINJO55) March 13, 2020
スイスでも日本同様に、食料品などの買い占め騒動が起こっていたようです。
とうとうスイスも全ての学校が休校😓100人以上が集まるイベントは禁止。美術館、プール、スキー場も閉鎖。レストラン、バーの収容は50人まで
事態はかなり深刻 スーパーで食料品買い占めが起こりちょっとしたパニックに 人口854万人の小さな国に1200人の感染者…日本の15分の1の人口ですよ…😰 pic.twitter.com/qhm0BqTr4b— Azusa@スイス (@azusakatokozma) March 13, 2020
スイスもコロナの感染拡大でえらいことになってます。食材や日用品を買い溜めする人が多いのでスーパーの棚はスッカスカでした。 pic.twitter.com/0rU3T0NXIe
— アクァリン@スイス (@aquarin26) March 13, 2020
この「非常事態宣言」が発令された後、あまり出かけられなくなると思い、友人はスイスではいちばん有名なスーパー「Migros(ミグロス)」に買い物に行ったそうです。
そうすると、店内は大混雑しており品物がごっそりなくなり、あちこちの棚が空っぽになっていたそうです。
これも日本同様に、テレビを通じて政府が「在庫は十分にあるので、買いだめはしないで。」と訴えたそうですが、一度パニック状態に陥った民衆の行動はもう止まらないかもと言っていました。
ところが、ツイッターを検索したら、次の日には棚の商品は元に戻っているみたいです。
非常事態宣言から明けた翌日の火曜日、チューリッヒ州の町のスーパーでは、商品は十分に揃っていた。昨日まで短期間、棚が空になっていた小麦など粉類、パスタ類、長期保存ミルク(UZT)も店内に戻ってきた。気になっていた牛乳や野菜も特に問題はなし。#スイス #スイスのコロナ情報 pic.twitter.com/uVPxaUsxkA
— Apfel (@Apfel_Swiss) March 17, 2020
政府の訴えが効いたのか、とりあえず買いだめが一段落したのかわかりませんが、少しはパニックが収まったようです。
まとめ
中国とアジアだけの問題だと思っていた新型コロナウイルスの感染拡大ですが、もう全世界に飛び火しています。
特に、ヨーロッパでの感染拡大は止まるどころか、日に日に増加しています。
スイスの新型コロナ最新情報です。政府は19日の会見で、感染が深刻な南部ティチーノ州の状況を「劇的」とし、集中治療室のベッド数がひっ迫していると発言しました。
— swissinfo.ch (@swissinfo_jp) March 20, 2020
3月20日時点での、ヨーロッパ主要国での感染者数は、下記の通りです。
国名 | 感染者数 | 新感染者数 | 死亡人数 | 回復者数 |
---|---|---|---|---|
イタリア | 41,035人 | 3,405人 | 4,440人 | |
スペイン | 19,980人 | 1,903人 | 1,002人 | 1,588人 |
ドイツ | 17,372人 | 2,052人 | 44人 | 115人 |
フランス | 10,995人 | 372人 | 1,295人 | |
スイス | 4,898人 | 676人 | 43人 | 15人 |
イギリス | 3,269人 | 144人 | 65人 | |
オランダ | 2,460人 | 76人 | 2人 | |
ベルギー | 2,257人 | 462人 | 37人 | 204人 |
オーストリア | 2,333人 | 154人 | 6人 | 9人 |
スウェーデン | 1,456人 | 17人 | 12人 | 16人 |
デンマーク | 1,226人 | 75人 | 9人 | 1人 |
ポルトガル | 1,020人 | 234人 | 6人 | 5人 |
特に、イタリアでは亡くなった人の数は既に中国を超えており、4カ国の感染者数がそれぞれ1万人を超えています。
中国の感染者増は一段落してきましたが、ヨーロッパでは暫く増加傾向が続く様な気がします。
何とか特効薬が見つかり、世界的な感染拡大にも歯止めがかかることを祈っています。